糸
今治の伝統技法である先晒し先染め
綿花を糸にすることから始まるタオル。今治タオルの伝統技法である先晒し先染めは、糸を織り上げる前に精錬漂白・染色・糊付けを行います。精錬漂白は、重要な洗いの加工です。糸の油脂分などを取り除き、綿本来の吸水性・天然の白さを引き出します。そこに今治の水は欠かせません。
次に染色を行います。チーズのような形に巻き上げた状態の糸を染色する「チーズ染め」は、主に綿やポリエステルなどの糸に向いています。染める色に合わせた染料、染料の固着を助ける助剤、染色溶液の性質を調整するアルカリ剤を調合しながら染色・脱水・乾燥させます。
最後に入荷した状態の糸の状態に巻き戻し、お客様の元に届けます。
チーズ染めはデザイン表現の自由度が高く、織り上がったタオルに高級感が出るため、現在では主流となっています。
生地
生成色の生地を晒し染める
生のままの綿糸に糊を付けて織った生成色の生地を晒し(精錬漂白)、色を染めていく後晒し後染めを行っています。生成りのまま織り上げて生地の形として出来上がった物を、後で綺麗に白く晒すので「後晒し」と言います。
晒し後には染色釜に生地を投入し、染料を生地に固着させます。生地が染まったら釜の中で染液を取り除く洗浄工程を経て、生地を釜から取り出します。その後、脱水・乾燥し、お客様の希望の風合いの商品に仕上げていきます。